飛び込みで「我々はどうしたらいいんですか?」と言われた日。
噛み合わない会話の正体
「で、我々はどうしたらいいんですか?」
相手の口からポツリと出たその一言。
その瞬間、
その場の空気がスーッと冷えていくのが分かりました。
あ。
これは完全に噛み合ってないやつや。
そう確信した瞬間です。
まずは「今少しお時間よろしいですか?」から
先日、
以前から存在は知っていたけれど、
なかなか行けていなかった場所へ飛び込みで挨拶に行きました。
少し緊張しながら扉を開く。
まずは、
「今少しお時間よろしいでしょうか?」
とお声がけする。
幸い、
「どうぞ」
と応じていただけました。
ここまでは良かったんです。
本当に。
問題はその後でした。
会話が噛み合わない時の独特な空気
話し始めて数分。
違和感がどんどん大きくなっていきました。
話せば話すほど、
会話が噛み合わない。
びっくりするくらい噛み合わない。
僕の頭の中では、
警報が鳴り始めていました。
「撤収!」
「撤収!」
「これ以上進むと被害が拡大します!」
でも隣を見ると、
先輩は絶好調です。
めちゃくちゃ話しています。
止まりません。
むしろエンジンが温まってきています。
先輩。
それ以上アクセル踏んだら崖ですよ。
心の中で何度も叫びました。笑
第三者だから見えたこと
面白いもので、
自分が話している時は分からないんです。
でも横から見ていると、
痛いほど分かる。
言葉が相手に届いていないこと。
会話が成立していないこと。
そして、
お互いが違う景色を見ながら話していること。
以前の僕も、完全にこれでした。
良かれと思って説明する。
役に立つと思って伝える。
沈黙が怖いからさらに話す。
そして、
もっと伝わらなくなる。
営業あるあるです。笑
「我々はどうしたらいいんですか?」はSOSだった
帰り道で考えていて、
あることに気づきました。
あの言葉。
怒りではなかったんです。
拒絶でもありません。
むしろSOSでした。
「あなたの話の現在地が分かりません」
「私に何を求めているんですか?」
「結局どうしたらいいんですか?」
そんなSOSです。
でも僕たちは、
そのSOSに気づかない。
そしてさらに説明する。
さらに説明する。
さらに説明する。
結果、
相手は心のシャッターを閉める。
誰も悪くありません。
ただ、
順番が違ったんです。
許可はもらえた。でも会話は始まっていなかった
あの日の出来事を振り返ると、
大きな気づきがあります。
最初の
「今少しお時間よろしいでしょうか?」
これはできていました。
時間の許可はいただけた。
でも、
会話の許可はいただけていなかったんです。
相手が何に困っているのか。
何を大切にしているのか。
どんな景色を見ているのか。
それを知らないまま、
こちらの話を始めてしまった。
だから噛み合わなかったんです。
人は「自分ごと」にならないと聞かない
質問型コミュニケーションを学んで、
最も衝撃だったことがあります。
それは、
人は自分ごとにならないと話を聞かない。
ということです。
どれだけ良い提案でも。
どれだけ熱意があっても。
どれだけ素晴らしいサービスでも。
相手の景色の中に存在していなければ、
全部ノイズになります。
たとえば、
相手の頭の中が
「今日の晩ご飯どうしようかな」
だったとします。
そこへ突然、
「私たちのサービスはですね!」
と熱弁しても、
なかなか勝てる気がしません。笑
話す前に訊く
ではどうするのか。
答えはシンプルです。
話す前に訊く。
これだけです。
「最近どんなことに困っていますか?」
「今一番気になっていることは何ですか?」
「現場ではどんな課題がありますか?」
相手の景色を教えてもらう。
すると不思議なんです。
相手が話し始めた瞬間、
その会話は相手にとって自分ごとになります。
自分ごとになるから聞いてくれる。
聞いてくれるから会話になる。
会話になるから関係が生まれる。
順番はいつもここからなんですよね。
あの日の冷や汗は無駄じゃなかった
帰りのバスで思いました。
あの数分間。
めちゃくちゃ気まずかった。
冷や汗もかいた。
できればもう一回体験したいとは思わない。笑
でも、
あの失敗があったから改めて気づけました。
伝えることより、
理解すること。
話すことより、
訊くこと。
次に新しい扉を叩く時は、
完璧な説明を準備するより、
相手の景色を知るための質問を一つ持って行こうと思います。
その方がきっと、
会話はずっと豊かになるからです。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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人と人とのすれ違いが起きる理由や、
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また次回の記事でお会いしましょう。


